ランナーに多い「腸脛靭帯炎(ランナー膝)」の原因と改善方法
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ランナーに多い「腸脛靭帯炎(ランナー膝)」の原因と改善方法
まだまだ気温に上下はありますが、だいぶ秋っぽくなってきましたね。
「よっしゃー運動しよう!!!」ってなる方も多いと思います。
それに秋から全国各地でマラソン大会も開催されるため、練習に励む方も多いと思います。
そうなってくると増えてくるのが腸脛靭帯炎!
別名「ランナー膝」とか「ランナーズニー(Runnner’s knee)」とかって言います。
今回はそんな腸脛靭帯炎の原因と改善方法をお伝えします!
この記事をおススメする人
◆普段よく走っていて膝の外側が痛くなる人
◆これから走ろうと思っているけど痛みを予防したい人
腸脛靭帯炎は膝の外側が痛くなる
ランナーさんにとっても多い腸脛靭帯炎ですが、膝の外側が痛くなります。

まれに太ももの上の方にも痛みが出る方もいます。
起きやすいスポーツは圧倒的にマラソンです。
あとはバスケットやサッカーなど長時間走るスポーツにも起きやすいです。
そもそも腸脛靭帯って何?
そもそも痛みの出ている「腸脛靭帯」って何なのか?という方のために、今回も画像を引っ張ってきました。
これが腸脛靭帯です。
竹井仁:ビジュアル版筋肉と関節のしくみがわかる辞典,第2版,81ページ,西東社(2013.10.10)より引用
太ももの外側にあって、上の方で大腿筋膜張筋という筋肉とつながっています。
大腿筋膜張筋

坂井健雄:筋肉のしくみ・はたらきゆるっと事典,第1版,190,永岡書店(2018.7.10)より引用
解剖学的には別物ですが、つながっているので一緒と考えてしまって大丈夫です。
大腿筋膜張筋の役割
そんな大腿筋膜張筋の役割ですが、お尻の外側の筋肉(中殿筋)と一緒に、足が内側に入らないように働いています。
正式には股関節の外転です。

でも日常生活や運動しているときに、このように足を上げることってあんまりないですよね。
ですので正確には下の画像のように身体が軸足と反対側に倒れないようにする働きをしています。

腸脛靭帯炎の原因
そんな基礎を踏まえたうえで腸脛靭帯炎の原因をお伝えしていきます。
腸脛靭帯炎の原因は…
腸脛靭帯(大腿筋膜張筋)の使い過ぎです。
大腿筋膜張筋(腸脛靭帯)を使いすぎると、パンパンに張ってきます。
もしあなたが走っていて膝の外側が痛いなーと心当たりがあるのであれば、ももの外側を押してみてください。
きっと痛いはずです。
そして、この腸脛靭帯が張ってくると太ももの骨の外側とこすれてしまい痛みが出る、というのが腸脛靭帯炎の原因です。

腸脛靭帯炎のよくある治療法
ということで、整体や治療院に行くと
◆腸脛靭帯・大腿筋膜張筋のマッサージ・電気
◆痛みの出ている部位に超音波
みたいな治療法が一般的です。
村松式!腸脛靭帯炎の改善ポイント
ですが!
これだと再発のリスクがすごい高くなります。
何故かというと
「何故、大腿筋膜張筋(腸脛靭帯)を使いすぎているのか?」という根本の部分の問題が解決していないからです。
もし単なる筋力不足や、走りすぎが原因だったら両膝に痛みが出ているはずです。
が、そうじゃないってことは別に問題があります。
じゃあどこに問題があるのかというと…
やっぱりお尻の筋肉です。
またかよっ!って言わない!
お尻の筋肉の中でも「中殿筋」がポイントになってきます。
中殿筋
坂井健雄:筋肉のしくみ・はたらきゆるっと事典,第1版,169,永岡書店(2018.7.10)より引用
この筋肉ですが大腿筋膜張筋と一緒に働いて、身体が外側に倒れないようにしています。

ですがそのときに中殿筋が上手く働かないと、その分さらに大腿筋膜張筋が頑張る⇒使いすぎるというサイクルになるわけです。
ということで再発のリスクも抑えつつ、早く痛みを改善したいのであれば中殿筋のエクササイズをするのがポイントになってきます。
村松式!腸脛靭帯炎改善のためのエクササイズ
ということで今回ご紹介するのは「ヒップアブダクション」です。
お気付きの方もいると思いますが、実は前回の記事でもご紹介しています。
が、やってきましょう!
モニタリング(ビフォー)
まずはいつも通りモニタリングからですね!
エクササイズ実施前と後で
どれくらい身体が変わったか体感していただきたいので
まずその場に立って足を上げ下げしてください。

この時に
チェック項目
◆足のあげやすさ
◆足の軽さ
◆左右での足のあげやすさの違い
なんかを意識しながらやってみてください。
早くやってしまうと勢いでよくわからなくなってしまうので
ゆっくりやるのがポイントです。
Let’s Exercise!!
横向きに寝て上の足を少し後ろに下げる
スタートポジションはこんな感じ。

このとき、足はこれくらいのポジションにして下さい。

足を後ろに引いたまま、上下に動かす。
そのまま、足を上下に動かします。
なるべくゆっくり、勢いを使わないで限界まで足を持ち上げます。
お尻の横側に効いていればOKです。
10回繰り返します。

注意点
身体の後ろに足を引いたまま足を動かしてほしいのですが、前にあげてしまう方がかなり多いです。
そうすると狙ってるところに効かないので注意してください!

NGパターン(↓)

前方にあげてしまうと太ももの横に効いてしまうので、ここを使ってる感じがしたら足を後ろに引いて下さい。
モニタリング(アフター)
10回終わったら、もう一度チェックしてみましょう!
チェック項目
◆足のあげやすさ
◆足の軽さ
◆左右での足のあげやすさの違い
どれか1つでもやりやすくなってればOKです!
まとめ
今日のまとめですが、
【1】腸脛靭帯炎は大腿筋膜張筋の使い過ぎで起きる
【2】整体で緩めるのもありだけど、再発のリスクを抑えたい、早く改善したいのであれば中殿筋のエクササイズも一緒にやること
というのがポイントになります。
あ、ちなみに中殿筋ですが、股関節の安定性にも関わってくるので鍛えてあげるとパフォーマンスも上がりやすいです!
そんな一石二鳥なエクササイズですので、ぜひやってみてください!
では!